「120円の温もり」/Taka★Hajime
 
はこの温もりに 膝を付いて浸ってた

自販機の横に 凍えた身体を丸くする猫は
寂しそうな顔で ボクの足元をじっと見る

寒いよと 訴える猫は小さく鳴きました
温かいよと 猫を缶と一緒に抱きました

悴む手より ちょっと冷たい猫
眠くなって 薄い眼で見つめる空は

いつの間にか 白けてました

猫は突然飛び出して 離れていって
小さくサヨウナラと 言い残して

ボクはまた 歩き出した

戻る   Point(0)