最初で最後の握手。。。(改訂版)/Lily of the valley
 
し、いつものように笑ってくれた。
最後に先生は、『またいつでもおいで。』と言って、頭を撫でてくれた。
以前は、『恥ずかしいからやだ。』って言っていたのに。。。
先生と研究室を出て、職員室前で別れると、時間は12時45分。
もう少しだと思いながら、職員室前から校庭を眺めていた。
高校に通っていた間には、自ら目を向けることも無かった校庭。
脇目も振らず、ただ我武者羅(がむしゃら)に三年間を過ごしてきたことを思い知らされた。
ふと何かの気配を感じて振り向くと、そこにはロバ男先生が立っていた。
いつものようにからかってくる様子は無い。
不思議に思って、『どうしたんですか?』と尋ねる
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