小説の習作 原稿用紙三頁 #22/田中教平
最近、ユウスケ、彼は原稿用紙三枚を、毎日、埋める事が、苦でなくなってきた。
内容は相変わらず無内容といえば無内容であったが、彼は以前と比べて変わっている、というのは事実であった。
彼は久しぶりに、詩を書いてみた。しかし彼は詩を書く自信を失っていたから、やはりとても短い詩になった。それでもとにかく完成させた。
「ユウスケ」
妻のカナが急いで玄関を開けて入ってきた。
手にはゆうパックがあった。
「なにこれ」
「ユウスケ宛てだけど、延岡市からよ」
中には賞状と、冊子があった。
第二十六回若山牧水青春短歌大賞、とある。
思い出した。彼はこの賞に暇を見つけては三百首、くらい送ってい
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