血愛(そんな言葉、ないんだけどね)/秋葉竹
夜の風
幾つの古墳を吹き荒び
ゆっくり休んで問うか飛鳥を
音もなく
寝ちまう君の静けさが
あいまいだけど好ましいんだ
ゆめなかの
淡い光が純だから
その微笑みを忘れられない
牙を剥く
この寂しさがバレるなら
猛獣いじょうの闇に堕ちるわ
結婚を
しようだなんて罪よりも
軽い気持ちで云われて嬉しい
みみたぶを
軽くキスして吸っちゃった
ぜんぜんそんな気持ちじゃ、
あったか?
あしたなら
きっとあしたの風が吹く
懐かしい風、ふと震えてる
花は散り
花はまた散り香るよる
このほんとうを血愛と断ずる
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