人生狂想曲/鏡ミラー文志
 
   零の生
割れ目から、ポンと弾けし我生まれ キョトンととぼけし、玉子のような生
   十の生
胸に描き、ロマン抱きし夢破れ 内に籠りし、野獣のような生
   二十の生
退屈と暇を持て余し彷徨いて ラジオ投稿繰り返す、空虚なる生
   三十の生
我終わりし、現実に気づき固まりて 院内で過ごす、荒れ果てた生
   四十の生
リスタートを望む我には、道もなく 偽善の中に残された、退屈なる生
   嗚呼、人生
ただ、虚し 嗚呼、さもしと 胸震えし、永
   心の中の生
こんな筈じゃなかったと 心の中で待つ、薔薇の蕾の念
   五十の生
悪あがきと悟りを繰り返し 自覚と虚妄の中を行き来する予感だらけの生
   六十の生
もう死ねよと、くたばれじじいの亡骸が 街中を行く、哀れなる生
   七十の生
大往生。ピンクの看護婦現れて 欲しいものはここにあったと、胸元の中の生
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