空から落ちた雲/秋葉竹
 


いまはもう
ただ気楽に生きたいものだと
最後の希いなんて
そんなものかなぁ

すこしだけ
光り輝いていた日々があったか

甘くて苦くて美味しくて
ずっといっしょにいたいひともいたか

または
そんなものはいわゆる
想い出補正とか云うヤツか

まぁ
なんでもいい

届けたい想いがあったことだけは
ほんとうなのだから


みあげると
こんな空はみたことがない
なにかを湛えた空だった


たぶんこらえきれずに
落ちそうになっている


ずーっと白い薄い小さな雲を
みつづけていた

結果的に
想像どおりになって
その雲はゆっくりゆっくりと
大きなボタン雪みたいに
落ちて来た

そしてその雲が
どこに落ちるのかに
ひとびとはまるで無関心に
日々の営みを
あくせくとつづけてゆくだろう

わたしはただ
気楽に生きたいものだと
いつもいつも
空をみあげつづけているだろう






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