証明/
リつ
三時間眠ったと思えば30分しか経っていなかった。もはや時間は意味をなさない。眠って見る夢と現実が激しく入り乱れ、私という輪郭がほどけていきそうになる。
自分自身を証明できるものは、もはや五感しかない。脹ら脛のマッサージの痛さ、鳥肌立ちチリチリと泡立つ皮膚、不味い煙草、指の匂い、咳をする声、目で見えるものは最早まやかしだ。私はそれほど渇いてない喉を神戸コーラで潤す。
やっと安心して眠れそうだ。
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