福島で別れ/花野誉
 

オイスターバーで牡蠣を食べてから

その人が知っているバーに寄る

ハイボールの入った錫のコップ

水玉がたくさん

ひいやりとした感触


別々の駅だから

私は地下へ降りる階段へ

見上げたら こっちを見ているその人

いつもの笑顔

今度の約束を疑わない顔

本当に好きだったんだけどなぁ










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