認識の半刻/
ひだかたけし
おとなうもの
波打つ光の流れに
私のいっとき入り込み
ヌメる肉の黄金、
宿る生命の身悶え、
光滴の飛沫ひびき立ち
時の一刻み伸びひろがる
意味の喪失された場所で、
私のとっくに死んでいて 、
おとなうもの
光の流れに波打ち
薄い紅の鼓動の狭間
眼差す巨大なしずかさ
銀嶺の光輝放ち 、
迸る哀願を包み込む
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