絶恋絶愛/秋葉竹
 



嘘は嫌いじゃないがこれは嘘じゃないって
この青空の下でだけは見逃さないで
そこでだけは強くなって虚な見栄を張って


なにもトラウマになんかするつもりもないし
あたしも君も大丈夫なんだって信じようよ
少しあたたかいだけのキスもしたことだし


まるで二匹の蛇みたいに絡まるあたしたちは
蘇るストーリーを読むようにお互いを読む
ほんとうの心の芯はむろん読めやしない


遠い想い出というか過去の煌めきというか
愛おしいというか抱きしめたいというか
あたしたちはいつだって軽く煌めいてた


生きることに憎しみなんて伴わないと
あたしだけをみつめる瞳のなかの本気は
静かに燃えていたけれどもとても穏やかで


だから君だけをみつめているあたしの
おもわず吹き出しちまう笑い声の中には
すこしアッチ系の純情色を滲ませているんだ


この聴きとりにくいラブをただの嘘だと
読みもせず笑い飛ばしてくれてもいいけど
最後まであたしたちは虹を渡っていたよな









戻る   Point(2)