絶恋絶愛/秋葉竹
嘘は嫌いじゃないがこれは嘘じゃないって
この青空の下でだけは見逃さないで
そこでだけは強くなって虚な見栄を張って
なにもトラウマになんかするつもりもないし
あたしも君も大丈夫なんだって信じようよ
少しあたたかいだけのキスもしたことだし
まるで二匹の蛇みたいに絡まるあたしたちは
蘇るストーリーを読むようにお互いを読む
ほんとうの心の芯はむろん読めやしない
遠い想い出というか過去の煌めきというか
愛おしいというか抱きしめたいというか
あたしたちはいつだって軽く煌めいてた
生きることに憎しみなんて伴わないと
あたしだけをみつめる瞳のなかの本気は
静かに燃えていたけれどもとても穏やかで
だから君だけをみつめているあたしの
おもわず吹き出しちまう笑い声の中には
すこしアッチ系の純情色を滲ませているんだ
この聴きとりにくいラブをただの嘘だと
読みもせず笑い飛ばしてくれてもいいけど
最後まであたしたちは虹を渡っていたよな
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